「音MAD」と一緒に使用されやすいタグを集計した

この記事は音MAD Advent Calendar 2022 in Summerの29日目の記事です。

この記事は前回の記事のアップデート的な立ち位置でもあるので、もしよければ前回のものから見てもらえると嬉しいです↓

naari.hatenablog.com

で、前回の記事を出した後、くらっちさんからこのような反応をいただいた。

ので、これをやってみる。

まず、相互情報量とは?

硬いことはWikipediaに尋ねてもらって、今回はやわらかく説明する。今回においては2つのタグがお互いに影響を与える量のことで、特定の2つのタグの結びつき度合いとも言えそう。この数字が高ければ高いほど、2つのタグの関係性が高いと言える。ここでは音MADというタグは固定で、音MADと一緒に使われるタグの相互情報量を算出する。

例えば Z会 + 音MAD と、ゲーム + 音MAD の場合、Z会 の方が 音MAD との依存度が高いことが予想でき、両者の相互情報量を比べると Z会 + 音MAD の方が高いはず。

今回は音MADと共に使われた全てのタグの相互情報量を算出した。

具体的な話については以下を参照。くらっちさんのDMに尋ねに行った時、このように教えてもらいました。(くらっちさんが言うには「個人の見解なので、用語や概念の正確性は保証しかねます」とのことでした!)

くらっちさんに助けてもらった

この直上のDMでのメッセージを読めば分かる通り、相互情報量については大部分をくらっちさんに教えてもらった。最初はこのページを参考に、月裏さんととげさんと一緒に理解を深めようとしていたが、結局うまく噛み砕くことができなかった。難しい言葉がそこそこ難しい言葉で説明されているので、頑張って読み解く感じ(未完)。以下は頑張っていた時の痕跡。

docs.google.com

それで手詰まりだったので、結局発案者だったくらっちさんに直接聞くことにした。僕らにもわかりやすい言葉と例で教えてくれたため、実装まで漕ぎ着くことができた。くらっちさん本当にありがとうございました!!

できるようになったこと

前回のものに追加して、相互情報量についての棒グラフが見れるようになった。降順でソートしてある。全体のものと年度ごとのページがそれぞれある。

また、相互情報量で愚直にソートすると、件数が少ないタグが強くなってしまうため、以下のようなフィルターをかけたものもそれぞれ用意した。ファイル名で分けているのでわかりにくいけど許してください。

思ったこと

感想を述べる。

  • おおよそ妥当な並び方をしている
    • 上位に来るものは知っていることが多かったり、後述するような音MADに対するメタなタグが多い
      • 素材に注目してみるとかなり楽しい、並びがより音MADらしくなった感じがする
      • 上述の「そのタグの音MADの投稿数が100件以上」のページや、年度ごとのページも一緒に見てみると結構面白い
    • 下位のタグはほとんど知らなかったり、ニコニコ動画のメインストリーム感が強いタグが多い
      • 逆に穴場なのでは?とか思ったりするが、まあ妥当に作るのが難しくてこうなっているのだろう
  • 音MADに対するメタなタグみたいなものが多い
    • ○○音MADリンク が多すぎる
      • 曰く「○○ + (音MAD + MAD) のようにクエリを組み立てるのがめんどくさいのではないか?」らしい
      • なので自ずとそういった機能を持っている ○○音MADリンク のようなタグは重宝されているっぽい
      • 正規化とかそういう問題を思い出さずにはいられない
  • 1未満からが本番感ある
    • 0.99.... って母数が多くないと出せない数字
      • このあたりの妥当感はかなり強いので見てみてください
    • 1ってもう自明なタグしかない感じがある
      • 問答無用で弾いてもよかったんだけど、10件以上あるものは残してみた
  • 0.5とか0.8とかの少数としてキリが良い数字がよく現れる
    • タグの持つ動画件数はおおよその場合で少なく、そんな場合の計算結果についてもキリがよかったり、よく見る数字になりがち
    • この対策として「そのタグの音MADの投稿数が100件以上」なページも用意した(上述)

実装について

リポジトリは前回と変わらず。

https://github.com/naari3/otomad-tag-sort

今回のものは前回よりも実装が難しかった。前回のものは音MADな動画に対してタグのみ集計すればよかったが、今回は全部を対象にする必要があった。メモリをかなり逼迫するか、かなり時間をかけるかの二択になっていた。

ので、今回はSQLiteを使ってみた。愚直に全動画をメモリ上に展開してループさせるよりはマシだろうと選択したが、それでも難しい部分はいくつか残った。そもそも現存する全部の動画↔タグの関係のカウントを取る必要があるが、この中間テーブルの時点で1億件ほど存在する。2007年から2022年までのすべてのページを素早く作成するためには、この1億件(とそれに付随する他テーブル)との対話を手早く済ませる必要があった*1

今回の動画↔タグの関係のテーブルを作成した場合、たとえば「2016年の動画のうち、音MADZ会 のタグが付いている動画の数」みたいなものをSQLだけで実現して取得するには少しだけ複雑なクエリを書かなければならないことがわかる。今回はSQLをいくつかに分け、Z会 の付いている動画ID一覧と 音MAD のついている動画ID一覧を別で取得し、その積集合を取ることでどうにかスピードを出している。

また、最初は動画のテーブルにのみ投稿日時をもたせ、中間のテーブルとINNER JOINさせることで年度の絞り込みを行っていたが、このJOINでかなりの時間を食うことがわかっているので、正規化を諦めて中間テーブル自体に動画の投稿日時を持たせるようにした。これによりJOINを減らすことができ、中間テーブルのみに注目するだけで絞り込みができるようになった。

勿論妥協の結果ではあるため、もっと良いテーブルの持ち方や、そもそもRDS以外で今回の要件に合っていそうなデータベースがあればそれを使っていきたい。

さいごに

そもそものアイデア相互情報量自体について詳しく分かりやすく教えてくれた くらっちさん、最初の解釈を手伝ってくれた とげさん と 月裏さん に感謝します。ありがとうございました!!

また、今回のデータベースを使用してなにかやってみたい方や、僕よりもデータサイエンスに詳しい方がいらっしゃったらこちらから何らかの支援は可能だと思うので遠慮なしに連絡してきてください。もっと詳しい人の取るアプローチがとても気になっています!!

おまけ

2022/09/03に取得した音○○○の一覧です

gist.github.com

*1:とは言っても180ページを作成するのに20分くらい掛かっているのだが

WindowsでVST2のデフォルトのインストール先を変更する

tl; dr

レジストリHKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\VST にある VSTPluginsPath を変更する

経緯

VST2とVST3はおおよそデフォルトのインストール先が決まっている。

  • VST2*1: C:\ProgramFiles\Steinberg\VSTPlugins
  • VST3: C:\Program Files\Common Files\VST3

VST2とVST3のインストール先が結構遠いことが少し嫌で、自分はVST2のインストール先ディレクトリを C:\Program Files\Common Files\VST2 に変更している。が、インストーラーを立ち上げる度に毎回ここを触るのが面倒だったり、そもそもインストーラーがVST2のインストール先を変更させてくれない例なんかもある。

こんな話をしていたら、さっき月裏さんに「レジストリを変更するとデフォルトのインストール先を変えることができる」と教えてもらった。速攻で設定したのでブログにも書いておく。

変更する

tl;drにも書いたけど、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\VST にある VSTPluginsPath を変更することで対応可能。こんな感じ↓

もしかしたら、行儀の悪いインストーラーはこれを見てくれないかもしれないけど、そういった場合はどちらにせよ自分の手でどうにかする必要がある。だいたいのケースはこれによって解決された、と信じている。

*1:違う場合もあるらしいが。

「音MAD」と一緒に使用されるタグを集計した

データサイエンスは全くわからないのだけれど、「どのタグが一緒に使われているのかな」程度の情報であれば自分でも集められる。ので、htmlとjsにまとめたサイトを作った。

できること

マウスのD&Dだとか、マウスホイールによって縮尺を変えられるようにしているので、細かいところまで見れる。多分だけど削除されている動画以外のタグの利用はすべて収集できているはず。1つしかないタグが本当に大量にあってヤバい。

面白かった所をいくつか列挙する

  • 懐かしいタグがたくさんあってヤバい
    • 基本的にタグは使い捨てで、生き続けているタグはとても少ない
      • 特定の年度でのみ生きているタグって結構たくさんある
    • アニメ個別のタグとかすごい
    • 盛者必衰かも
  • やはり一部のタグに集中してしまう
    • 1~10位くらいが圧倒的すぎる
    • 綺麗な指数関数のように見える
  • 「もっと評価されるべき」が思ったよりも使われている
    • 個人的には利用用途があまりわからないんだよな
    • 「もっと評価されるべき」を広めるためのコミュニティがあるのだろうか?
    • 2010年以降、ずっと上位に存在する
      • 2022/08/14現在では全タグ中一位になっている
  • 「真夏の夜の淫夢」の発展
    • 2011年頃からよく見られるようになり、年々投稿数が多くなっていく
    • 2016年に「アニメ」を抜く
    • 2020年に「エンターテイメント」を抜く
    • これに従うように「例のアレ」タグはおおよそ例年一位を記録している
  • 「アニメ」タグの衰退
    • 一時期のような、新作アニメが出たらとりあえず定番素材で音MADが作られる流れはもうほとんどない
    • 2020年からはパイチャートの下のほうにちょっと存在するくらいになってしまった
      • 2019年のジャンル機能リリースによる弊害をモロに受けてしまった様子
      • 他の旧カテタグは生き残っているが「アニメ」は死亡した
  • 「大変な途中下車シリーズ」が根強い人気を誇っている
    • 2011年に上位に登場して以降少しずつ順位を上げている
    • 全体では→ 真夏の夜の淫夢 > クッキー☆ > 大変な途中下車シリーズ > RED_ZONE > アイドルマスター
      • (旧カテタグと「もっと評価されるべき」を除く)
  • 各年代の流行りものが見れて面白い
  • ちょくちょく晒しタグが見える
    • 100
    • 141
    • 150
  • やっぱり2007年のタグは少ない
    • 音MADってタグが生まれたのが2008年以降だからだよね?
  • 「Hikakin_Mania」は誕生年からそんなに経っていないのに作品数がかなり多い
  • 自分の見る音MADの範囲が如何に偏っているかよくわかった

作り方

github.com

EChartsというフロント向けのライブラリを利用したhtmlをよしなに生成してくれる go-echarts を利用した。使い方など、詳しくはotomad-tag-sortのソースコードと下記リポジトリにあるexamesを見てください。

github.com

図の生成手段については解決した。次に、ニコニコ動画のタグを一括で取得することを考える。

まず、国立情報学研究所ニコニコ動画のデータセットを公開しているのでこれを利用する。現在、2021年9月までの動画のメタデータがjsonlで落とせるので、ここから「音MAD」タグを利用している動画をフィルタリングする。ただ、このデータセットの更新頻度はとても低く、せいぜい数年に一度なので、新しい動画については別途収集手段を設ける必要がある。

そこで、ニコニコ動画投稿動画ID一覧と、スナップショット検索APIを利用する。

投稿動画ID一覧はニコニコ動画に投稿されててかつ公開状態にある動画のID一覧を取得できるページを提供していて*1、ここをスクレイピングすることで現存する動画のID一覧を取得できる。スナップショット検索APIニコニコ動画のコンテンツを解析するための情報取得に使えるAPIで、今回の場合はIDをキーとしてタグなどの情報を取得している。ただ、スナップショット検索APIのデータ更新は一日に一度しか行われない。投稿動画ID一覧/スナップショット検索APIの最新IDを比べると、スナップショット検索APIの方は古いものが返ってくる。そのため、まずスナップショット検索APIで最新の動画IDを控えておき、実際にタグなどのデータを取得する際は「『現在取得済みの情報のうち最新ID』~『スナップショット検索APIの最新ID』」を対象とする必要があった。

今回、範囲を音MADに絞ったのは理由があって、ひとつはもちろん自分の趣味ではあるんだけれど、それよりも一度に扱うデータのサイズを小さくすることに主目的があった。関係ない動画を含むと今回作成したHTMLであってもとんでもないサイズになってしまうため、適切な範囲として「音MAD」を選択した。今は音MADでない動画もデータソースとして保存している関係上、データの自動更新などは行っていない。これはGitHubリポジトリとして管理するにはファイルサイズが大きすぎるため。保存するデータも音MADのものに絞れば一日一回更新も可能だろうが、一旦手動更新で済ませている。

そのくらいかな、音MADが沢山投稿されており、僕はとても嬉しいです。もっと沢山見ていきたいね。

*1:僕も今回始めて知りました

cargo-zigbuildで簡単にクロスコンパイルする / マルチアーキテクチャ対応のイメージ作成に利用する

C依存のあるプロジェクトのビルドが難しい

Rustはビルトインでクロスコンパイルをサポートしている。以下のようにすることでクロスコンパイル可能となっている。

rustup target add aarch64-unknown-linux-musl
cargo build --target aarch64-unknown-linux-musl

しかし、これではビルドできない場合がある。依存するcrateのビルド時、C言語への依存があった場合はC言語のビルドに必要なツールチェイン(コンパイラとリンカ)を揃える必要がある。

warning: cc: error: unrecognized command-line option `-arch`
error: failed to run custom build command for `wasmtime-fiber`
Caused by:
  ...
  running "cc" ...

zig cc を利用する

従来は clangllvm-ar を追加でインストールする必要があったが、最近話題になっているzigを使うことでこれを回避することができる。

Zig Makes Rust Cross-compilation Just Work · Um, actually...

具体的には、次のようなwrapperを用意し、

#!/bin/sh
/path-to-zig/zig cc -target aarch64-linux $@

以下のようにリンカ/ビルド時に利用する。

[target.aarch64-unknown-linux-musl]
linker = "/path-to-wrapper/zcc"
CC="/path-to-wrapper/zcc" cargo build --target aarch64-unknown-linux-musl

cargo-zigbuild

これをcargo subcommandとして簡単に利用できるようになった cargo-zigbuild を紹介する。

GitHub - messense/cargo-zigbuild: Compile Cargo project with zig as linker

使い方としてはこんな感じ。かなり簡単でとても嬉しい。

rustup target add aarch64-unknown-linux-musl
cargo zigbuild --release --target aarch64-unknown-linux-musl

インストールも簡単で、pipが入っていれば pip install cargo-zigbuild を打つだけでzigも一緒にインストールしてくれる。

マルチアーキテクチャ対応のイメージ作成に利用する

前回、Rust + GitHub Actionsでマルチアーキテクチャ対応のイメージをなるべく早く作るという記事を書いた。この時まさにマルチアーキテクチャ対応のイメージビルドで困っていて、イメージビルド時に clangllvm をインストールしていたんだけど、cargo-zigbuildを利用することでこの箇所が簡単にできる。

FROM --platform=$BUILDPLATFORM rust:1.63 as builder

# clang や llvm が必要なくなった! cargo-zigbuild をインストールする
RUN apt update -y && apt install python3-pip -y && pip3 install cargo-zigbuild

RUN cargo new --bin app
WORKDIR /app

COPY ./Cargo.lock ./Cargo.lock
COPY ./Cargo.toml ./Cargo.toml

# リンカの指定も必要なくなった!
# ENV CC_aarch64_unknown_linux_musl=clang
# ENV AR_aarch64_unknown_linux_musl=llvm-ar
# ENV CARGO_TARGET_AARCH64_UNKNOWN_LINUX_MUSL_RUSTFLAGS="-Clink-self-contained=yes -Clinker=rust-lld"
# 
# ENV CC_x86_64_unknown_linux_musl=clang
# ENV AR_x86_64_unknown_linux_musl=llvm-ar
# ENV CARGO_TARGET_X86_64_UNKNOWN_LINUX_MUSL_RUSTFLAGS="-Clink-self-contained=yes -Clinker=rust-lld"

ARG TARGETPLATFORM
RUN case "$TARGETPLATFORM" in \
  "linux/arm64") echo aarch64-unknown-linux-musl > /rust_target.txt ;; \
  "linux/amd64") echo x86_64-unknown-linux-musl > /rust_target.txt ;; \
  *) exit 1 ;; \
esac
RUN rustup target add $(cat /rust_target.txt)
RUN --mount=type=cache,target=/usr/local/cargo/registry \
    --mount=type=cache,target=/app/target \
    cargo zigbuild --release --target $(cat /rust_target.txt)
RUN rm src/*.rs

COPY ./src ./src
RUN touch ./src/main.rs
RUN --mount=type=cache,target=/usr/local/cargo/registry \
    --mount=type=cache,target=/app/target \
    # cargo install が使えないので、代わりに手動でコピーする
    cargo zigbuild --release --target $(cat /rust_target.txt) && \
    cp target/$(cat /rust_target.txt)/release/minecraft-command-bot /usr/local/bin/app

FROM alpine
COPY --from=builder /usr/local/bin/app .
CMD ["./app"]

かなり嬉しい。

にじさんじのグッズをたくさん見た/人生で初めておたかいフィギュアを購入した

先月頭の話を書き起こしていく。

ちょっと前、ネットの知り合い*1と会ってきた。この方は秋葉原のアニメ/グッズショップによく足を運ぶ方らしく、予定がある程度済んだタイミングでよく行く(のかは知らないけど)お店に連れて行ってもらった。以下のふたつ。どちらも初めて足を運ぶ店だった。


コトブキヤ秋葉原館ではにじさんじのグッズのコーナーが存在していたことが強く印象に残っている。区画一体がすべてにじさんじのグッズで埋め尽くされていたことがまず凄かった。僕はそんなににじさんじに思い入れのある人間というわけではないのだけれど、小さく始まったムーブメントが物理的にこの大きさのスペースを取っている、という事実に結構感慨深いものを覚えた。

各ライバーモチーフのTシャツとかパーカーみたいなものや、クッションだとか、なりきりセットなるものも置いてあった。各ライバーのウェルカムグッズがたくさん並んでいるスペースには、デビューしてから一、二ヶ月くらいも経っていないサロメ嬢が並んでいたり、最近引退したライバーのものも並んでいた記憶がある。

そんなファンの気持ちをそのまま吐き出すためのスペースもあった。紙のカードとボードと「推しのライバーについて書こう!」みたいなことが書いてあるヘッダーがあり、人はここでカードに推しのライバーについて書き殴る。様子を見ると、上手な絵とともに一、二文程度の紹介に留めるものが多い様子だった。にじさんじのファンの特性上なのかは知らないけど、みんなちゃんと絵が描けるのだなと感心した覚えがある。ボードに貼られてからある程度経ったもの?についてはその横にあるノートにアーカイブされていく仕組みらしく、そこを見ると様々なライバーについてのカードが並んでいる。知り合いと一緒に見ながら「そのライバーの紹介カードにはある程度ライバーの特徴が反映されているな~」みたいな話をしていた。文字が丸っこい感じだとか、強めの勢いのとか、色使いとか、絵のうまさとか。ライバーをよく見ているからこそなのか、自然とキャラが移っている感じでもある。ディスプレイと違って、実物として見たり触ったりできるものが目の前にあるという状況は結構燃えるのか、全部気合が入っていて良かった。

自分は特に何も買っていない。ラジオ的企画、催し、番組形式のものはちょくちょく見るが、特別誰かを強く推しているわけでもないし、まあ気になったらまた来た時に買おかな~の気持ち。


らしんばん秋葉原店新館、僕はあまり知らなかったけど様々な種類のグッズの中古が沢山並ぶ店だった。特に二階が印象に残っていて、それぞれ中古のフィギュア、本、CD、ゲームなどが並んでいた。地元にあったハードオフとかゲオの中古コーナーみたいな品揃えじゃなくて、良い感じのニッチさを持った品揃え、という感じ。物色するだけで楽しい感じのフロア。

フィギュアが並んでいるコーナーは、ねんどろいどみたいなもの、それなりの大きさをしているもの、それなりの値段をしているもの、かなり大きなもの、とても高いものなどが並んでいた。ネットの知り合いはそれらを物色し、僕はそれについていく、みたいなことをしていたんだけど、その人がひとつずつ箱を取って軽い感想を付けていく様が凄く楽しそうでとても良かった。僕はここの解像度については全く高くなかったんだけど、例えば「造形がいい」とか「これは微妙」とか「こんなアニメあったな~」とかそういうことを言っており、なるほどフィギュアの楽しみ方というのはそういうものもあるのか、と結構感心していた覚えがある。*2

そんなことをしているうちに、自分にしては珍しく「ほしい」と思ったフィギュアの存在を思い出した。四年ほど前にニュースメディアを見ていた時に出会ったこの↓アルル・ナジャのフィギュアがそれだった。自分にとってコンパイル時代のぷよぷよ魔導物語はそれなりに思い入れのあるシリーズで、それ故に興味を持ったのだと思う。アルルはかわいいし、いいキャラだし。ただ、当時はお金がなかったので税抜13,800円はなかなか高く、「いつか欲しいな」という気持ちで留めてしまった覚えもある。

hobby.dengeki.com

フィギュアを見ることの楽しさが転じて、自分も一つ欲しくなってしまった。一週間ほど経ってからになるが、Amazonで検索したところプレミア価格(39,800円)にて販売しているところを見つけてしまったので購入してしまった。2倍以上の価格になっており、買った後になって少し後悔していたような記憶もある。

実物が届いたら気持ちは完全に変わり、買ってよかったという気持ちでしかなくなった。このタイプ(人に言わせれば古臭い方の)アルルが(4年前ではあるが)最近になって作られた、というのは本当に凄いことだと思う。よくぞこの需要を満たしてくれた。アルルの感じをよく表現した、本当に良いフィギュアだと思う。今も自分の部屋に居て、かなり凄い。本当に買ってよかった。


めっちゃ良かった。楽しかった。何より、楽しみ方を教えてくれたのが本当に嬉しかった。今後ともよろしくお願いいたします

*1:名は伏せる

*2:こういう楽しみ方についての話を後のご飯の時間にもしてもらったのだけれど、自分はもっと冒険していきたいなという気持ちになった。ありがとうございました

雑記

回らない寿司を食べてみたいという気持ちが高くなり、Twitterで騒いでいた時期があった。

これに対し、かばなぐさんが「『鮨 石島』という名前の回らない寿司屋があるので行きませんか?*1」と言ってきた。彼は最近素晴らしいアルバムをリリースしたばかりで、僕はこのアルバムに大きな感銘を受けた後だった上に、タイミング的に賞与の直後で気が大きくなっていたこともあり、奢ることになった。

様々な新しいものを食べたい、という冒険の気持ちは高いままなのだが、それはそれとして知らないお店に入るのは本当に怖い。回らない寿司屋なんてものはその最たる例であり、普段マクドナルドくらいにしか行くことのない世間知らずが寿司屋に足を踏み入れる事自体が中々大きなことである、ということを理解してほしい。そんな中での同行の誘いだったのでかなり嬉しかった、というわけです。寿司屋も二人で入れば怖くない。

で、鮨 石島という店にランチの予約を入れた。一人6000円のおまかせコース。銀座にある寿司屋。

ginza.sushi-ishijima.com

以降感想。

あまりにも美味しすぎた。出された何を食べたとしても必ず美味いという体験が久々すぎて本当に嬉しくなった。お茶もうまい。味噌汁もうまい。

自分は昔から結構な食わず嫌いをやっており、特に海鮮系のうち魚の形をしていないものなんかは結構大きな反応が出てしまうほどだった。今回、提供されたメニューの中にウニがあった。これも例に漏れず自分が食わず嫌いの対象としていたもので、普段なら自分から選択することのないものが目の前に出された形となる。ただ、事前に出されたものが全てアホほど美味しかった上に、場が場で断ることの方が難しかったため、そのまま勢いで食べることができた。これまでウニを食わず嫌いしていたのが馬鹿だったように感じられるほど美味しかった。不気味なオレンジ色のぐちゃぐちゃは、多少磯の香りのする、甘くて美味しい食材だった。わさびについても昔の経験から毛嫌いしていたのだけれど、引き立て役としてのわさびの重要さを思い知った。あって然るべきものだと思う。

これまで自分がスシローなどで食べていた寿司は寿司というよりは回転寿司で、これが寿司なのだろうというところで理解した。前に頂いたとんかつの丸五と同じく、レギュレーションが違う。楽しみ方が全く違うので、同じものとして扱うことはできない。というか、そうしないと回転寿司が楽しめなくなってしまう……。

↑これは2つ目に来た寿司。これ以外の写真はべつに取らなくてもいい気がしてきて、やめた。暫くの間は自分の記憶として強く残るだろう。

知らないお店に行く、もっと言えば普段やらない体験をする、ということはとても良いことだと思う。今回は自分の経験値的にも大きく貢献してくれた素晴らしい回だったと思う。

その後、銀座から秋葉原に行って、太鼓の達人をし、QMAみたいなやつをし、弐寺をし、カフェで喋って解散した。乙。


ゴー・トゥー・大都会の2stepみたいなのを作りたくなってボカロを購入した。最初は月裏さんとトンロンさんからボーカルのアカペラだけをもらおうとせがんでみたが、権利的なアレで直接渡すことはできないという話だった。仕方がないので、ボーカロイドに手を出してアカペラの再現を行うことにした。Megpoidはちょうどセール中で、7000円ほどで購入可能だった。なんだ、7000円程度でボカロに入門できるのか、とか思いながら購入した。その直後の段階で、Megpoidのような所謂「ライブラリ」だけでは歌わすことができない、と知った。歌わすためには別途28000円程度のVOCALOD 5を買う必要があるらしい。ライブラリだけ持ってても仕方がないので、結局VOCALOID5も買うことになった。7000円程度の覚悟しか持っていなかったのに、合計で35000円くらい払うことになった。びっくりすぎ

その後、二人に見守られながらはじめてのボーカロイドの打ち込みを行った。UTAUとも違う、入れるだけでそれなりな感じで歌ってくれるのは普通にすごいなという感じでした。結構楽しかった。

もとの目標だった「再現」は自分が満足できる程度のものが作れて良かった。2stepみたいなものもある程度は形になり、ループさせてずっと聞くフェイズに入った。楽しい。これが世間に出るかどうかはちょっとわからないので、今後の自分に期待。


最近、1ヶ月に2回はカラオケに足を運んでいる。人に連れて行ってもらったり、逆に自分が連れて行ったり、一人で行ったりもしている。回数を重ねる度、歌っても喉が疲れにくくなっているような気がする。喉の使い方の感覚を掴んでいるのか?いずれにせよ良いことのように思う。喉がつかれたタイミングに消費する龍角散ダイレクトがかなり良い。とてもダイレクトだった。


SGDQ2022がかなり面白かった。今回はJapaneseRestreamもかなり良い塩梅だったと思う。詳しい話は別記事にまとめている最中なので、そっちで。

スケジュールの中に「初見の改造マリオのチーム対抗レース」という趣旨のものがあった。これにはJuzcookとかCarlSaganとか僕が好きなストリーマーが参加していて、必ず見なければならないものだったわけだが、実際に見てみるとレース自体よりも題材として使われていた作品自体に大きな関心を抱くことになった。過去、改造マリオ歴がある自分にとって本当にすごいものとして映えた。詳しくは後述するツイートからどうぞ。

自分は改造マリオ界隈の本流から離れてかなり久しいのだけれど*2、自分にとっての実家とも言えるこの界隈の成果がこんなに大きな舞台で披露されるということに大きな感動を覚えた。しかも、2022年の技術力、構成力、ユーモアを引き下げて。最高でした。SGDQ内のこの区間中、ずっと騒ぎ続けていた。

以下、プレイ動画を兼ねた各ステージの感想。ツイートのツリーに全部ぶら下がっているのでぜひ見てみてください。こう見ると各ステージはとても短く、Twitterの制限に収まる程度でしかない。この完成された瞬間を作るために僕らはkaizo系ハックをプレイするんだよな~という気持ちになれる。

Twitterの連続投稿機能を初めて使ったけど、これゴールデンタイムとかにやったらまじで邪魔だろうな、タイミングには気をつけて使いたい。

*1:要約済

*2:ちょくちょく戻ったり、ハックをプレイするくらいのことは結構やっているけど、制作にフルコミットすることができなくなった。

外に出る習慣を付けたい

ワナビ記事。

最近生活を回している。ボーナスが出たタイミングで、思い切ってルンバとブラーバを購入したら、それによって部屋が綺麗になった。2週間くらいずっと以下を達成し続けている。

  • 床にものを置かない
  • ゴミを定期的に捨てる
  • ものの置き場所を遵守する

これまで悩んでいた気持ちは本当に全てムダで、僕に足りなかったのは強いきっかけだったんじゃないか?と思うくらいにうまく回っている。本当に悲しい。*1

で、その時に思ったんだけど、家の中に居続けると生活のエコシステムが回らなくなる。というか、回すためになにか追加の行動が必要になる。朝、出勤の際にゴミ捨てをするとか、夜、帰りの途中に薬局に寄るとか、ついで駆動の行動が何もできない。昼夜逆転している時には「社会は多数派のためにできている」とか思ったりしたが、世間で言われる生活に対するtipsについても同じで、適切に外に出たり/運動したりする人に向けて語られているんだな、と気づいた。そりゃ当たり前ではあるんだが、ただ「外に出たくない」の気持ちで最近を生活していた自分には大きな気付きだった。僕は少数派だったらしい。

自分が所属している組織は当時の例の騒ぎの初っ端からずっとリモートワークを推奨し続けている。上の話とこれを組み合わせると、つまり自発的に外出することが大事になってくる。以下、まとまっていない事柄をそのままキーボードに叩いていく。

最近太鼓の達人にハマっているので、筐体を触るために外に出ることを考えたが、ゲーセンまでが遠いことに気づいた。例えば太鼓の達人に重きを置くために平日にゲーセンに行くことを真面目に考えると、現地までの往復、☆ゲームタイム☆、外食で2,3時間はかかることがわかった*2。平日にこの時間を取るのは気力面的に無理がある。☆ゲームタイム☆を減らせばよいだろうと言われたが、そんなちょっとした時間のために外に出ることはあまり考えたくない。もっとレイヤーの低そうな部分で外出の習慣をつけたい。

例えば、週に一回でいいから近所のごはん処で夜を済ませる、というのはどうなんだろう?週一でなくとも、二週に一回くらいであれば平日のゲーセンも可能なのではないか?気分転換にコンビニに足を運ぶとかでも良いのではないだろうか。としたら、少なくとも人が生活する時間に重なるように起きておく必要はあるな。継続すべきことが少しだけ明確になってきた。あ、でもコンビニは24時間やっているので、とりあえず今からコンビニに行ってみよう。


それぞれ、自由に使えるお金がある前提なので、なにかの危機によって金欠になった場合に大きく崩れそうでとても心配しているが、まだその対策は考えられない。もう少し深いところに問題がある気がするが、それはまだ見つけられていない。生活有識者は是非とも教えてください。

もしかして、ただ全部を立たせようとして失敗しているだけなのか?優先順位をもうすこしうまく見直す必要がある?

*1:真に無駄だと思っているわけではなくて、「きっかけも大事だよ」ということを再認識する機会となったわけです。

*2:これは実際に計測したので間違いなさそうだった